好きなことでメシを食う、そんな生き方があってもいいじゃない!

旧ブログ「オガのスキメシ日記」

ゴーストライターのオガワが好きなことでメシを食うための方法を徹底解説

【第十話】自分の薄っぺらさに吐き気がする(小川少年の就活事件簿)

【第一話】 ヒッチハイクで東京へ!A社の人事、むっちゃ可愛いらしいで。
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/05/10/172405


【第二話】閉所恐怖症のトラウマを越えて。
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/07/11/174715


【第三話】これは恋!?(小川少年の就活事件簿)
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/07/15/170713


【第四話】波乱の二次選考(小川少年の就活事件簿)
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/07/23/091011


【第五話】心臓がリンボーダンス踊ってやがる(小川少年の就活事件簿)
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/07/24/202927


【第六話】みんなの想いは俺が受け取ったから!!(小川少年の就活事件簿)
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/09/10/191955


【第七話】20分睡眠の向こう側(小川少年の就活事件簿)
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/09/11/100546


【第八話】決戦は金曜日(小川少年の就活事件簿)
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/09/26/152141


【第九話】緊張で手が震える…(小川少年の就活事件簿)
http://ogawa-aikido.hatenadiary.jp/entry/2016/09/27/123518

 



==== 本 編 ====

 


不思議なほど静かな心。

 


人事の雰囲気は、
明らかに先ほどのプレゼンの
結果を言おうとしている。

 

この人事プレゼンに合格しなければ、
マネージャープレゼンには進めない。

 

マネージャープレゼンに進めなければ、
個人プレゼンの合格はもらえない。

 


そうなると当然、
選考を通るのは厳しくなってくる。

 


いや、あの時は


「個人プレゼンで失敗したら
 次に進むのは相当キツイ」


そんな雰囲気が選考生の中で漂っていた。

 


そうなるのは避けたい。

 


もし個人プレゼンに落ちたら、
すぐに気持ちを立て直せるだろうか?


しかし、そんな状況にも拘らず、
気持ちは静かだった。

 

穏やかなのとは違う。

 

なんと言うか、
空っぽのような感覚だった。

 

不思議だ。

 

午前のプレゼンの前とは
一変していて気持ちが悪い。

 

 

人事の方に呼び出されて
最初に聴かれたのは、

 

「やってみてどうだった?」

 

結果を言う前にフィードバック。
この選考のお決まりのパターンである。

 

「いつも通りベストは尽くしました」

 

じっくりこちらの話を引き出している。

 

 

相変わらずニコニコして
こちらの話を聴く人だ。


心境的には早く結果を
言ってもらいたいのに。

 


でも、きちんと自分の気づきや課題、
改善点もフィードバックしないと
次に活かせない。

 

フィードバックもすごく重要。

 

あー、もどかしい…

 

ここにきて、ようやく気持ちが
高まり始めてきた。

 


感覚的には五分五分。


いや、6対4で若干分が悪いかも。


正直、受かっているか落ちているか
全然読めない。

 

 

進めたのか?

 


ダメだったのか?

 


どっちだ!?

 

 

人事担当者が口を開いた。

 


「結果を伝えるとね。


 オガの場合は決めるのに、
 本当に色々な葛藤があったんだ。


 すごく悩んだんだけど…」

 

 

 

まて

 

 

 

まってくれ

 

 

 

次になんて言おうとしているか
雰囲気から伝わってくる。

 

 

 

聞きたくない

 

 

 

やめてくれ

 

 

 

「今回は残念だったけど、
 あと一歩合格点に届いていないんだ。


 本当に残念なんだけど」

 

 

 


ザンネンダッタケド?

 

 


落ちたってことか?

 

 


ダメだったってことか?

 

 


次に…

 

 


進めないってことか?

 

 

 


「そうですか…


 しょうがないですよね。


 でもベストは尽くしたんで、
 納得してますよ。


 気持ちを切り替えて
 次の法人プレゼンに向けて
 頑張りますよ」

 

 

 

おれ、何言ってんだ?

 

 

違うだろ。

 

 

そんなこと思ってねーだろ?

 

 

すげー悔しいだろ。

 

 

なのに、何へらへらしてんだよ。

 

 

こんなところで
何強がってんだよ!

 

 

あの時、自分に嘘をついた。

 

素直な心の声をごまかした。

 

 

皆が練習している会議室に
入るのは、気が重かった。

 

どんな顔して入ればいいんだ?

 

会議室に入ると皆がいつものように、
プレゼンの練習をしている光景が
飛び込んできた。

 


「はは、おれ…、ダメだったわ」

 


それしか言葉がなかった。

 

他の選考生が心配して
声をかけてくれた。

 

「なんて言われたの?」

 

「すごい迷ったみたいだったけど、
 合格点に届いてないって」

 

言葉に発すると不安が襲ってくる。
じわじわと絶望感が広がっていく。

 


「オガはそれでいいの?」

 


えっ?

 


同じ選考を受けている仲間から
投げかけられた質問。

 

「いや、よくはないよ。

 受かりたかったし、
 すっげー悔しいよ」

 


そう、すごく悔しい…

 

 

「多くの人と感動や幸福を分かち合う」

 


これが自分のビジョン。

 

それを叶えていくために、
A社の選考を受けている。

 


キムキムのおかげで
明確になったはずだった。

 

“はず”だった。

 

そうだったはずなのに、
プレゼン前の自分は
自分のことしか考えてなかった。

 


なんでだ!?

 

あんなに決意したはずなのに。

 


自分の理念、ビジョンを
実現させるためにA社に入って
沢山のことを学びたい。

 


そう思っていたはずなのに、
プレゼンの直前で自分は、
全然違うことを考えていたんだ。

 


自分のことで頭がいっぱいだった。


相手のことなんて考えてなかった。

 


自分の薄っぺらさ、
浅さに吐き気がする。

 


落ちたことよりも、
自分の至らなさに腹が立つ。

 


悔しい、

 


悔しい…

 


くそっ!!

 

 

「悔しいんやったら、
 こんなところで諦めたらいかんって。


 もう一回、頼んでプレゼンを
 やらせてもらえばええやん」

 

 

えっ、もう一回?

 


「この会社だったら、頼めば絶対
 もう一回プレゼンやらせてもらえるって。


 悔しいと思ってんねんやろ?
 今から頼みに行ってみ!」

 


確かにこのまま終わるなんて
納得ができない。

 

何が「ベストを尽くした」だ。

 

まだ何も達成していないじゃないか。

 


合格点に届いていないってことは、
相手の問題を解決して
あげられなかったってことだ。

 

何にもできていないのに、
ベストを尽くしたって
言えるわけがないだろ!

 


「もう一回やってみなよ。


 だってオガと一緒に働きたいもん」

 

 

泣きそうになった。

 


あの時、みんなの後押しがなかったら
一歩踏み出すことはできなかった。

 

みんなと一緒だったから、
ここまで頑張ることができている。

 


本当に感謝です。

 

 

そして私は、

 

「すみません!人事の方いますか?」

 

2回目のプレゼンのリベンジをするため、
人事の方に内線コールを鳴らした…

 

 

・・・

 

・・・

 


つづく

 

 

ogawa-aikido.hatenadiary.jp